杉並区久我山にて施工していた、RC造の地下1階地上2階建てであり、OZONE家づくりサポートでの建築家の物件を、先月末に無事お引き渡しさせていただきました。
お引き渡し当日はあいにくの雨天でしたが、この家はそんな天候であっても独特の趣があります。
この家に入るとまず階段と右手の中庭が目に入ります。先日ご紹介したお話にもありましたが、各々の箇所が整合性を保って配置されており、またそのような収まりになるように気を遣いました。
そうしてリビングに入ると、開放感のある空間がひろがります。中庭が美しく映えるように照明計画にも気が配られています。また左手に見えるのが猫がのぼっていけるようにと作られた棚。さらにちょっとわかりにくいかもしれませんが、左脇に移っている家具の天板は、先ほどの棚を上がった猫がそのまま歩いて行けるように天井とのスペースを空け、さらに猫の足に優しいゴムの木を使用しています。なんかとても微笑ましいですよね。
先ほどのリビングもそうですが、キッチン周りも間接照明で、やわからい光が感じられます。雨天だったので薄暗い日だったのですが、そんな日こそこの明かりの優しさが心地よいですね。
同じく個室でも、間接照明が優しい雰囲気を醸し出しています。また正面から見たサッシの向こうがまるで絵のようになっています。というのも、サッシが存在感を出すことをお施主様はお好みではなく、サッシの見付がなるべく細いものを使用したからです。確かにガラス面が変に分割されることなく、一体感が出ています。
このお部屋は防音室になっており、ドラムなどの楽器演奏も楽しめるお部屋です。至る所に自然素材の優しさが感じられる作りになっています。施工側としては、だからこそ自然のままに見えるように、フローリングがまもので終わる(途中で切ることなく1本まるまる使い切りこと)ような工夫ともさせていただきました。
この洗面室から浴室への流れも素敵です。色調が白で統一されているので清潔感と明るさが満ちあふれています。浴槽はジャクソン。作らせていただいていてなんですが、自分もいつかこういったお風呂にゆっくりつかって過ごせるようになりたいものです。
随所にいろいろなこだわりがあったこのお住まいの計画に、現場監督もどんどんのめり込み、一緒になっていろいろとアイディアを出し、話し合い、工夫を重ねたので、本人にとっても思い出深い一軒となりました。
我々の仕事はお施主様や建築家をはじめとする多くの方々の想いを形にして作り上げること。
またそれと共に、作り上げたお住まいで幸せに楽しく暮らしていただけるに、末永くお施主様と建物に対して真摯に対応していくことも、我々にとっては大事なことです。
こういった気持ちを忘れずに、今後の仕事にも取り組んで参りたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。