東京目黒の工務店、江中建設です。
さて、昨日、弊社の社員と協力業者さん、職人さん達を集めて、JASS 5 鉄筋コンクリート工事2009の勉強会を開催しました。
(勉強会当日の写真)
この「JASS」とは、昭和28年以降、日本建築学会が制定してきた我が国の建築工事の標準であり、学識経験者、実務者が集まって公正・中立の立場で審議された上で制定されます。その中で「5」が鉄筋コンクリート工事を指し、およそ10年毎に大改定が行われ、今回2009年に行われたので「JASS 5 2009」と言われるのです。今後約10年間の建築の鉄筋コンクリート工事の目標かつ基本となるように定めたとされています。
今回の主な改正点は1)計画供用期間 2)品質基準強度 3)構造体コンクリートの圧縮強度の基準 4)構造体強度補正値 5)ヤング係数、乾燥収縮率 について規定を定めるといったもので、これに伴い、コンクリートの納品に関する書類や強度の考え方、スランプなどの規定、かぶり厚さ、鉄筋の継手及び定着の考え方などが変わりました。
これを実際に現場監理する人、施工する人がそれぞれ理解すべきということで勉強会を行ったわけです。
ただ注意しなくてはいけないのはこれはあくまで「標準仕様書」であり、必ずしもこれに従わなくてはいけないという訳ではないこと。つまり設計者の意図が「JASS 5 2009」を使用しようと考えたかどうかによって施工に要求される仕様も決まるのです。いろいろな事情の元定められる仕様ですから、我々も注意深く図面を見なくてはいけません。
それにしてもこうやって関係者が集まって、いろいろざっくばらんに話すことが出来るのは大変ありがたいことだと思います。現場は一つのチームであり、それぞれの立場でやるべきことをしっかりやっていく。こういったことがしっかりと出来るように、これからもこうやって関係者が集まる機会を持って参りたいと考えております。これがひいてはお施主様にお渡しする建物の品質を担保することに繋がるはずです。
どの世界もそうでしょうが、建築もまさに日々勉強の毎日ですね。これからも精進して参りたいと思います。
-追伸-
通常こういった会は仕事が終わってからの夕方~夜くらいに時間設定するのですが、昨日は15時から。というのも、こういった会を開く際に利用している近くの住区センターは、節電対策と言うことで夜間の利用を取りやめています。そのため午後の部でしか開催できなかったのです。こういったところにも震災の影響が出ています。