去る6月27日、目黒区の緑が丘文化会館にて弊社の平成24年度安全大会を開催致しました。
安全大会とは毎年一回、より安全で危険のない現場を目指すべく、弊社と弊社の協力業者の皆様と共に、「現場における労働災害防止」「安全衛生意識の向上」を目的に開催している大会です。
今年も多数の職方や業者の方に参加していただき、当日は弊社社員も含め合計95人が参加致しました。
今年は現場における労働災害防止の観点から、リスクアセスメントについてと危険予知訓練を行いました。リスクアセスメントとは、建設現場の作業における危険性又は有害性を特定し、それによる労働災害の重篤度とその災害が発生する可能性の度合いを組み合わせてリスクの大きさをわりだし、そのリスクの大きさに基づいて対策の優先度を決め、どのように対策が出来るかを検討し実施することです。
また危険予知訓練(KY訓練)とは事故や災害を未然に防ぐことを目的に、現場作業の状況を描いたイラストシートを使って、どのような危険がひそんでいるか、また危険な状態かを参加者全員で考え確認し、指摘しあう訓練のことです。
まず弊社社長の江中より江中建設の現状と今後についてお話しさせていただきました。
次に東京労働局品川労働基準監督署の松田様よりこの会へのご挨拶として、労働災害状況の現況をお話しいただきました。
昨年度の労災について建設業が全体の3分の1を占めており、その数も増加傾向にあるということ。
要因として
1)建設業特有の重層構造があること(お客様-元請け-下請け1-下請け2-職人といった形で関わる人が多い)
2)短期間内で状況が変わってくる(例えば一昨日足場を立てて、昨日は土台、今日は建方、明日は屋根屋さんがルーフィングといった具合)
なので、作業所における共通認識を作るのが容易ではなく、作業者間の連絡を密にすることが何よりも大事とのことです。
またその建設業界の中でも約7割が墜落・転落と建設機械によるものが占めてること。そういったことを踏まえて、リスクアセスメントを活用して、重点項目を作ることが大事である。全体的にも東京0災害運動を推進されており、今回お集まり頂いた方々にも是非ご協力していただきたいというお話などを頂きました。
ここで休憩を挟み、続いてそしてビデオ上映、「どうする?リスクアセスメント~再発防止から予防安全へ~」を上映し、リスクアセスメントとはなにか、またそれぞれの業種でのリスクアセスメントをすることの必要性・重要性の認識、そして現場の安全は再発防止から予防安全とすべきことを学びました。
その次に現場の危険予知訓練(KY訓練)を行いました。1つのイラストからどのような危険性がどのくらいあるかをみなさんに考えて頂き、答えてもらいました。
説明をする弊社社員。
イラストを見ながら危険な箇所を指摘する大工さん。
そして、安全に対しての現場からのお願いをそれぞれの工事責任者より行いました。
自社請負部門の工事責任者からは、現場における挨拶の重要性をお話しさせていただき、
三井ホーム部門の工事責任者からは、安全に関わる知識や資格の重要性、そして何より事故を起こさないためにも決められたことを徹底することのお願いをさせていただきました。
資格についての問いかけに挙手で返事していただく参加者の方々。
弊社専務からは今回の安全大会の総論として、品川労働基準監督署の松田様よりご説明ありました建設業界における労災の多さに対し、それぞれの業種の方々によるリスクアセスメントを行い最低3つを守ること、また普段なにげなく使用している工具や足場も安全チェックを行い使用することなどのお話をさせて頂きました。
その上で全般的な質疑応答。
このように色々な場面で参加していただいた方々には、積極的にご質問いただいたりお答え頂いたりしていました。このように活発な議論を行うことが大事だと考えております。いかに自分のこととして考えることが出来るか、建前だけでは無く現実においていかに安全な環境を作るかは、建設業界のいの一番に考えなければいけないことです。
最後に安全の誓いを若手大工による宣言のもと、参加者一同で読み上げ、無事故無災害への安全を誓い今年度の安全大会は閉会となりました。
これから梅雨も明け夏になって暑さも厳しくなり、現場においても色々な危険が潜んできますので、今回のリスクアセスメントなどを使用し、現場における無事故無災害を目指して参加者一同頑張ってまいりたいと思います。