東京目黒の工務店、江中建設です。
さて、以前の記事(着工時におけるお施主様のご要望について)でもご紹介していたとおり、弊社では着工時にお施主様に家づくりで考えていらっしゃることや、監督・職人さんに対するメッセージを頂戴するためにアンケートのご記入をお願いしております。
そうやってご記入頂くアンケートは多種多様で、拝読させて頂く度にお施主様は皆様家づくりに色々な想いがあるんだなあと感じております。
11月に着工させて頂いたお施主様にもそういった流れで、ご契約の前にこのアンケートのお話しをしたところ「1枚じゃとても足りないなあ」とおっしゃっていたので、さぞやとは思っていましたが、先日届いたそのアンケートは私の想像を遙かに超えていました。
出だしの文章を少々ご紹介させて頂きます。
この家は、わたしたちの「家族の物語」のための
「舞台」です。
わたしたちには「こうありたい!」と思い描く「家族の物語」があります・・
その物語が始まるための、いろんな仕掛けを盛り込んだ舞台です。
どんな物語かというと、
子どものころ、日曜日の夜だったかな、アニメで放送されていたお話
30 代以上ならおぼえてる方も多いはず
嵐で船が難破して、無人島に取り残された家族が
ジャングルのなかで支えあいながら生活する物語
そう、「ふしぎな島のフローネ」。
無人島に流れ着いたロビンソン一家。
博識で家まで作っちゃう頼りがいある父と、おっとり上品だけど案外たくましい母
そして大自然の中で、いろんないろんな経験をしながら
のびのびとたくましく成長していくフローネたち。
家は、大きな木の上のツリーハウス。
丸太を割って作った屋外のダイニングテーブルで、土と森のにおいを感じながら家族で朝ごはん
魚を釣り、畑を耕し、ときにはハンモックで昼寝
晴れたら洗濯物がよく乾き、雨は飲み水とシャワーの恵みの雨
夕ごはんはオイルランプ、夜は焚き火で団らん・・
こんな文章から始まるこのアンケートは、どういうお考えで各部屋をイメージされていたのか、ご要望事項と続き、最後にご家族の皆様のご紹介で締めくくられていました。読んでいてとてもとても楽しいアンケートでした。
家族が家を持つというのは、物質としての家を手にするだけではなく、家族が日々を暮らす場、家族同士が助け合う場、家族同士が笑い転げる場、家族同士で苦労も時にはする場を手にするということだということを改めて思い出しました。その根底にある家族としてのあり方が、このお施主様にとっては「ふしぎな島のフローネ」なんだと思った次第です。
作らせていただく我々工事関係者もその想いを大事にし、その想いに一歩でも二歩でも近付いていこうと思います。これだけ思い入れのある家を弊社にお任せ頂き、大変ありがたく思うと共に、その責任の重さもまたひしひしと感じます。南の島でご家族皆様が愉快に暮らしているかのような心地よい家を作るべく頑張りますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。