東京目黒の工務店、江中建設です。
さて、先日、大工さんを目指す学生さんたちが弊社での仕事はどのようなものか知りたいと、弊社にいらっしゃいました。
最初に実際の大工さんたちがどのような流れで1人前になっていくのか、実際の作業はどんなことがあるのか、稼ぎはどのようなものか、請負とはなどを事務所でお話させていただきました。我々からすると当然のことでも、彼らからすると知らないことばかり。確かに大工さんの作業内容という点では多少耳にしたこともあると思いますが、職業としての大工職というと、身内に誰かいない限りなかなか耳にすることの出来ないことなのだと思います。
その後、実際の仕事は現場で行うので、何軒か弊社の実際の施工現場に行って、大工さんの作業を見たり、大工さんに直接質問して貰う機会を設けました。
何点かやり取りをご紹介すると、
「大工の仕事で辛いことは何ですか?」
「夏は暑くて、冬は寒いことかな。冬はまだ身体を動かせばいいけど、夏はもうどうしようもないから。」
「一人である程度全部出来るようになるにはどれくらいかかりましたか?」
「大体4-5年くらいかな。最初は何もわからなくて、正直辞めたくなることも多々あったけど、ある時期に仕事の進め方がわかるようになって、そうなってからは仕事そのものが面白くなったかな。」
「同じ建物は2つとして無く、木を扱う以上同じ材料も無い。なので、常に調整や試行錯誤しながら、作っています。そこで苦労することで自分の技術の引出しを増やし、いろいろなことが出来るようになりました。」
「江中建設の大工さんは横の繋がりがあって、例えば独立してもどうしてもわからないことがあると、他の大工さんに教えて貰ったり、または直接現場を見させて貰ったりしています。そういった点も心強かったです。」
なかなか自分たちも聞くことの出来ない本音を、大工さんたちは率直に若者たちに語ってくれていました。
彼らと一緒にお仕事が出来る日が来れば大変嬉しいですし、またそうでなくともこの業界の理解の一助となってくれていればと願うばかりです。どうか若い彼らの前途に幸あれと心から思いました。